こんにちは!
風邪やインフルエンザが流行り始めているようですね。
皆さま、くれぐれも体調には気を付けて、ご自愛くださいね(`・ω・´)ゞ
さて、昨日は「心理カウンセラー養成講座」を開催しました!
参加してくださった皆さん、どうもありがとうございました♪
前回から2回にわたって『再決断療法』をテーマにお話しさせていただきました。
再決断療法とは、その名の通り、「もう一度、決断し直す」ことです。
では、何を決断し直すのでしょうか?
それは、幼い頃から自分が身に付けてきたもので、今は不要になったもの…
拮抗禁止令や禁止令、人生脚本など、自分自身を縛り付けている(と感じている)ものを手放し、新しい生き方を決断していくのです。
再決断療法について、以下の2つの観点から考えてみましょう。
①イムパス ②刺激と反応
“イムパス”とは、2つまたはそれ以上の反対勢力がぶつかり合った膠着状態を指す言葉です。
分かりやすく言えば、どうしようもない、絶体絶命の状態のこと。
再決断療法を確立したグールディング夫妻は、このイムパスを3つのレベル(程度)に分類しています。
第1度:拮抗禁止令に基づくイムパス
第2度:禁止令に基づくイムパス
第3度:人生脚本に基づくイムパス
一例として、第1度のイムパスを取り上げて考えてみましょう。
Aさんは、拮抗禁止令「一生懸命努力せよ」に従って生きることを決断し、55歳になる今まで努力を続けて仕事に励んできました。
しかし、最近になって体調を崩したことから、仕事のペースを落としてゆったりと過ごす時間を持とうと考えました。
最初のうちは、計画的に仕事のペースを調整しながら過ごしていたAさんですが…
数週間が経過する頃には、すっかり元通りのペースに戻ってしまい、結果的に体調も悪化してしまいました。
仕事の頑張りすぎだと自分でも分かっているつもりなのに…なかなかペースを変えることができません。
このケースでは、Aさんは55歳になった今でも、無意識のうちに両親を喜ばせようと決断した拮抗禁止令に従って努力を続けています。
体調のことも考えてゆったりと過ごそうと決めたつもりなのに、なぜだか変えられない…どうしようもない…
イムパス状態にあるわけです。
そんなAさんが変わるために再決断療法が有効かもしれません。
ただし、思考のレベルで再決断するだけでは十分ではありません。
幼い頃に「一生懸命努力せよ」というメッセージに従うことを決断した時の自分を再体験しながら再決断する必要があるのです。
自我状態「C(子供)」のレベルで、当時の感情を今ここで再体験しながら、再決断することが大切なのです。
具体的な方法としては、エンプティ・チェアの技法などを用いて、拮抗禁止令に繋がるメッセージを与えている両親と対決する必要があるかもしれません。
その過程で、今なら理解できる両親の思いを知る場面があるかもしれません。
そんなリアルな感情体験を経て、再決断することが可能になるのです。
第2度、第3度とイムパスのレベルが上がるにつれて、再決断の難易度も上がっていきます。
禁止令や人生脚本は、強烈な感情体験と共に、自分自身の中にしっかりとプログラムされているからです。
このようなレベルの再決断に至るまでには、しっかりとした技術や経験を持ち、信頼できるカウンセラー(専門家)の力を借りながら進んでいく必要があるかもしれません。
次に、刺激と反応の観点から。
再決断とは、刺激に対する“反応”を変えることだと考えることもできます。
例えば…
Bさんは、故郷の母親がいつも何かあるごとに電話をしてきて、延々と愚痴や悩みを聞かされています。
母親もかわいそうだなぁと同情し、いつも長電話に付き合ってあげていました。
その反面、貴重な時間が奪われてしまうことや、話の内容に嫌気がさしている自分にも気付いています。
しかしながら、母親の電話に付き合ってあげないと罪悪感に苛まれてしまうため、長年にわたってこのやり取りを続けています。
母親とのゲームを繰り返しているのです。
そんなBさんが変わるためにできることには、どんなことがあるでしょうか?
母親に「楽しい話が聞きたいな」と伝えることができるかもしれません。
または、「忙しいから、また別の機会に話してもらってもいいかな」と伝えることもできるでしょう。
それによって、母親から「あなたは冷たくなったのね」と言われるかもしれません。
それでも、自分が変わろうと思ったら再決断をして、自らの反応を変えるのです。
冷たいと感じるかどうかは母親の受け取り方の問題であって、Bさんが罪悪感を抱くことではありません。
再決断とは、自分が変わるための決断であって、他人を変えるための決断ではありません。
大切なのは、自分自身の“習慣化された反応”を変えていくことなのです。
日常生活の中の自分の反応の一つ一つを変えていくことで、その成功体験の積み重ねが、結果的に人生脚本などの変化に繋がっていくのです。
再決断を必要とする反応は、そのほとんどが拮抗禁止令や禁止令に基づくものです。
自我状態で言うと、「AC(順応した子ども)」からの反応です。
これを「A(成人)」と「NP(養育的親)」の許可と保護により、「NC(自然な子ども)」からの反応に変えていくプロセスが再決断療法なのです。
『再決断』は、始まりです。
そして、再決断が目的ではなく、「再決断よって自分の人生で何を手に入れていくのか」が重要なことなのです。
再決断をしたからといって、ゲームやラケット感情を持つようなことがなくなるわけではありません。
時にはゲームを演じてしまい、ラケット感情を抱くこともあるでしょう。
そんな時に、ゲームに気づき、以前より素早くイヤな感じを手放すことができればOKです。
再決断は、ありのままの自分を受け入れるための決断なのです。
最後まで読んでいただき、どうもありがとうございました(●´ω`●)
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